AIツールの使い方
AI文章の修正依頼テンプレ|「もっとよく」を5項目に分ける
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AIの文章に違和感はある。でも「もっとよくして」以外の返し方が出てこない人へ。
AIに文章の下書きを頼んだ。読めないわけではないけれど、どこか自分の言いたいことと違う。でも、直してほしい場所をうまく説明できず、「もう少し自然に」「もっとよくして」と送り返してしまう。
すると、言葉は少し変わっても違和感は残ったまま。何度やり取りしても終わらず、「自分で書いたほうが早かった」と感じます。
原因は、文章を見る目がないことではありません。頭の中にある違和感が、修正後の完成条件まで分かれていないことです。
修正依頼は、長いプロンプトにする必要はありません。次の5項目へ分けます。
- 直す場所
- いまの問題
- 直す理由
- 期待する状態
- 確認方法
この記事には、そのまま貼って使える「AI文章の修正依頼シート」を置きました。最初の依頼文を作る段階なら、先に薄い記事を防ぐ記事指示書7項目を使ってください。今回は、初稿を受け取った後の話に絞ります。
「もっとよく」では、AIが直す方向を決められない

「もっとよくして」は、料理を味見して「もっとおいしくして」と返すのに似ています。
塩を足すのか、焼き時間を変えるのか、盛り付けを整えるのか。作る側には、どこへ動けばよいか分かりません。文章も同じです。
曖昧な依頼には、少なくとも三つの方向がある
たとえば「説明が分かりにくい」と感じた時でも、問題は一つとは限りません。
- 前提となる情報が足りない
- 話す順番が読者の疑問と合っていない
- 言葉がむずかしく、場面を想像できない
AIは、書かれていない判断基準を推測します。その推測が自分の期待と合わなければ、また違う原稿が返ってきます。
OpenAIの公式案内でも、依頼は明確かつ具体的にし、必要な文脈を渡したうえで、初回の出力を見ながら反復して調整する考え方が示されています。反復とは、同じお願いを何度も言うことではありません。出力を見て、不足していた条件を具体化することです。
修正の最初の一歩は、正解の文章を書くことではなく、直す方向を一つに決めること。
まず「事実・構成・表現」のどれを直すか分ける

原稿を一行ずつ直し始める前に、違和感を三つの箱へ分けます。
| 種類 | 見るところ | 例 |
|---|---|---|
| 事実 | 名前、日付、数値、仕様、引用元 | 公式資料と説明が違う |
| 構成 | 順番、重複、抜け、結論までの距離 | 答えが最後まで出てこない |
| 表現 | 言葉の難しさ、語調、具体性 | 初心者向けなのに専門語が続く |
この順番にも意味があります。
表現をきれいにしてから事実の誤りが見つかると、整えた段落ごと作り直しになります。先に事実、次に構成、最後に表現を見ると、修正の手戻りを整理しやすくなります。
事実の修正は、言い換えと分ける
「この数字を正しくして」とAIへ頼むだけでは、確認になりません。元資料や公式情報を人が開き、どの記述を根拠にするか決めます。
Googleのpeople-first contentの自己評価には、独自情報があるか、十分に説明されているか、出典が明確か、簡単に確認できる事実誤認がないか、といった観点があります。文章の滑らかさだけでなく、読者が目的を達成できる内容かまで見るための項目です。
AIの答えを受け取った後の全体的な確認方法は、AIの答えを鵜呑みにしないための確認手順にもまとめています。
事実の問題を、やわらかい言葉への変更だけで済ませない。根拠を開く作業は人に残します。
修正依頼は5項目を一枚にする

直す種類を決めたら、次の5項目を埋めます。長文を書くより、短い欄を順番に埋めるほうが、抜けを見つけやすくなります。
AI文章の修正依頼シート
【直す場所】
見出し「〇〇」の2段落目
【いまの問題】
結論より先に用語説明が続き、初心者が何をすればよいか分からない
【直す理由】
この記事の読者は、用語を学ぶことより、今日の作業を決めたいから
【期待する状態】
最初の2文でやることを示し、その後に理由と用語説明を置く
【確認方法】
修正後の2文だけを先に提示し、元の主張や数値を変えていないか差分も示す
この1箇所だけを修正してください。
書かれていない事実や数値は追加しないでください。
5項目のうち、とくに抜けやすいのが「直す理由」と「確認方法」です。
理由がないと、AIは言葉だけを置き換えがちです。確認方法がないと、再提出された全文を最初から読み直すことになります。
期待する状態は完成文ではなく、合格条件で書くのがコツです。「自然にする」ではなく、「最初の2文でやることが分かる」のように、読んで確認できる形にします。
最初の頼み方そのものが広すぎる場合は、AIへの依頼文テンプレ集へ戻り、目的と材料から整え直すほうが早いこともあります。
修正が複数ある時は、全部を一度に返さない

初稿には、事実の誤り、順番の悪さ、固い表現が同時に見つかることがあります。そこで十個の指摘を一つの依頼文へ入れると、どの修正で別の箇所が変わったのか追いにくくなります。
優先順位は「誤り・目的・読みやすさ」
次の順に並べます。
- 事実誤認や出典不明を直す
- 読者の目的に必要な抜けと順番を直す
- 言葉の固さや語尾を整える
ただし、表記ゆれのように互いへ影響しない小さな修正は、最後にまとめても構いません。
大切なのは「一度に一件」という数字を守ることではなく、原因と結果を追える単位にすることです。見出し一つ、表一つ、冒頭二段落など、差分を目で追える大きさに区切ります。
| まとめてよい修正 | 分けたい修正 |
|---|---|
| 同じ固有名詞の表記統一 | 出典の差し替えと結論変更 |
| 同じ語尾の連続を整える | 見出し順の変更と全文短縮 |
| 一つの表の列名調整 | 読者変更とCTA変更 |
最も強い反対意見は、「小さく分けるとやり取りが増える」です。数行の案内文なら、その通り。全体を一度に直しても差分を確認できます。一方、出典や複数見出しを含む記事では、重要な修正だけ分けるほうが、何を確認したか残しやすくなります。
再提出は、同じ確認方法で受け取る

修正後の文章が読みやすくなっても、依頼していない数字が加わったり、別の段落の意味が変わったりすることがあります。
受け取り時は、修正依頼シートの「確認方法」へ戻ります。
二段階で確認する
1. 指定した場所を確認する
- 問題として挙げた点が変わったか
- 期待する状態になったか
- 元資料と事実が一致しているか
2. 周辺の差分を確認する
- 頼んでいない段落まで変わっていないか
- 新しい数値、固有名詞、断定が増えていないか
- 内部リンクやCTAの行き先が変わっていないか
確認できないことが残ったら、「修正済み」にせず保留にします。AIへ追加で聞く時も、「合っていますか」ではなく、「根拠にした箇所を示してください」「変更した文だけ抜き出してください」と、確かめる材料を求めます。
今日やること: 手元の初稿から一番大きな違和感を一つ選び、5項目を埋めて、その箇所だけ再提出してもらう。
このテンプレートを使っても、文章の正しさや修正回数の減少が約束されるわけではありません。検索流入や収益への効果も未計測です。それでも、「もっとよく」という感覚を、場所と合格条件のある一回分の仕事へ変えることはできます。